2019年5月19日日曜日

名作になれ損ねた、おもちゃのヒゲのおっさん-下巻-

クロックワークナイト 〜ペパルーチョの大冒険・上巻〜


メーカー:セガ・エンタープライゼス
1994(平成6)129日発売
(左の画像は下巻のものです)



前回は、発売時の環境をお話ししました。

今回は、このゲームの『わくわく♪』の要素を3つご紹介します。



●わくわく♪要素その一:『3D横スクロールアクション』

当時のアクションゲームは「横スクロール」が定番でした。
このゲームもそれに沿った内容ですが、根本的に違うものがあります。

それは『3D』だということです。
とにかく、立体的です。

歩くと物の見える角度が微妙に変わります。
3D空間なので、画面の奥で何か動いているヤツがいたります。

例えば、上下に稼働する足場とロープで繋がっている画面奥にある足場の上で、
なに者かがハンドルを回して、足場を操っているのが見えたりします。

歩いていて、飛び越せないような穴があった場合、躊躇していると、
背景にある棚のようなものが急に倒れて来て、慌ててよけると、
それが穴の上に覆いかぶさり、通れるようになったりします。

画面の手前から戦闘機が飛来してトランスフォごにょごにょごにょする
ボスと戦ったりします。

「ブルーのオーバーオールに赤い帽子を被ったみんなんの人気者」が、
3D横スクロールで登場する20年以上前のゲームですが、
今でも、結構、楽しめる動きです。



●わくわく♪要素その二:『名作映画の先駆け?』

主人公「トンガラ・ド・ペパルーチョⅢ世」は
ゼンマイで動くおもちゃ。

おもちゃが主人公と言えば『夢の国』のキャラクターが有名ですが、
そちらの映画の公開は1995年。
ペパルーチョはその1年前の1994年の発売です。

『アメリカの一般家庭が舞台なうえに、
 ノリの良いカントリー調の音楽』

「発売直後に北米で人気になっていれば……」
とわくわく♪した妄想をせずにはいられません。

因みに、映画の監督は、おもちゃコレクターの日本人を
参考に話を膨らませたそうです。

ウィキペディア



●わくわく♪要素その三:『魅力的なキャラクターと世界感』

「要素その二」にもつながるのですが、キャラクターと世界感が魅力的で、
シリーズ化が容易にできる要素が満載なんです。

ペパルーチョにはゼンマイで動くのライバルがいます。
そのライバルには師匠がいます。
例のごとくさらわれるヒロインは、からくり時計の人形です。
ペパルーチョにちょっと思いを寄せるのは、
歌の上手な香水の瓶。
物語のヒントをくれるボールなんかもいます。

そんなキャラクターたちが、人間が寝静まった夜中に目覚めるところから
物語が始まります。

このように、物語を広げる気になればいくらでも広げられる、
魅力的なキャラクターと、しっかりした世界感がこのゲームには
あるのです。


さてさて、このように、このゲームには『わくわく♪』要素が、
たくさんあります。

しかし、現在、このゲームはほとんど忘れられた存在になっています。
本当に残念なゲームです。

それでもネットを漁れば、再評価をするサイトにたくさん出会えます。

このように「エンタープライゼス」時代のセガには、
いいゲームなのに陽の目をみない、『わくわく♪』するゲームが
たくさんあります。

それをゆっくりこのブログで紹介していければと思います。

そんな訳で、「名作になれ損ねた、おもちゃのヒゲのおっさん」を
二回に渡ってお送りしたが、最後はこちらのリンクでお別れです。

ペパルーチョテスト
HBK//ペパクラP


2019年5月12日日曜日

名作になれ損ねた、おもちゃのヒゲのおっさん-上巻-


クロックワークナイト 〜ペパルーチョの大冒険・上巻〜


メーカー:セガ・エンタープライゼス
1994(平成6)129日発売
(左の画像は下巻のものです)



セガサターンが発売されて2週間後に発売されたゲームです。

このゲームは、どちらかといえば『名作』の部類に入る内容だと
わたしは思うのです。

でも、このタイトルを聴いて“ピン”とくる人の数は多くありません。

もしも“ピン”と来るという人は、ほとんど「当時セガファンだった人」。

もっと言えば

メガドライバ―(=ちょっと素直じゃないけど憎めない人種)』

だった人たちです。

逆に言えば、このゲームは当時メガドライバ―にとって
「忘れられない」存在だということです。

共通認識は、

『ヒゲのおっさん』

ここでも、

ここでも、


『ヒゲのおっさん』と聞いてメガドライバ―が思い浮かべるもの、

それは、


です。

その赤い帽子の人気者は、メガドライバ―にとって、
巨大な天敵でした。

大好きなセガがいくら良いゲームを作っても、世間が注目するのは、
赤い帽子の人気者の仲間たちばかり。

何度となく悔しい思いを味わったことか。

『ヒゲのおっさん』のメガドライバ―にとっては触れちゃいけない
存在だったのです。

しかし、それなのにセガは、ことあろうかこのキャラクターを


と宣言してしまったのです。

『ヒゲのおっさんがマスコットキャラクター!! ソニックはどうした!!

と、メガドライバ―たちに反感をもたれてしまい、
不遇の道を歩むことになってしまうのでした。

ペパルーチョ(ヒゲのおっさん)はなにも悪くないのに…… 

サターン版ソニックの最新作が発売された後に、
それに続く横スクロールアクションゲームとして世に出ていたら、
まったく違った評価を受けたことでしょう。

本当にもったいないゲームです。

次回は、どのようにもったいなゲームなのか、
書いて行きたいと思います。