※童話の更新は週1回(だいたい土曜日の夜)です(^0^)/

≫≫≫ ☆ もくじ ☆ ≪≪≪

2017年10月21日土曜日

ガンバレ!スギの木くん

ある場所に、緑色の木々が立ち並んでいる林がありました。

ほとんどがスギの木で、その一番はしっこに、
他の木よりも、ちょっとだけ小さなスギが立っていました。

この小さなスギには、
スギの木以外の友だちがいました。

「今日も、いい天気ですねぇ、イナホちゃん」

「ホントだね、スギくん」

小さなスギの木の友だちは、もっと小さなイナホでした。

「ポカポカしてると、気持ちイイよねぇ」

「ほんと、気持ちイイ」

イナホはそう言ってから

「でも、私、スギくんみたいに背が高くないから、
 お日様の光をそんなに浴びれない。
 いっぱい浴びれる、スギくんがうらやましいよ」

「いやぁ、確かにボクはイナホちゃんよりは大きいケド、
 他のスギの木に比べたら小さいほうだよ」

と、スギは照れながら言ったあと、

「でも、はしっこにいるから、まん中にいるスギより、
 お日様の光をたくさん浴びれるのは、幸せだなぁ」

「そうだよね、まん中の方にいるスギさんたちは、
 こんなにお日様の光、浴びれないもんね」

「うん、だからみんな、他の木よりも大きくなって、
 お日様に近づこうとしてるんだよ」

「そうなんだぁ、だからまん中にいるみんなの方が
 背が高くなるんだね」

「あっ、そっか、はしっこにいるから
 ボクはみんなより背が低いんだ」

「ふふふ、今頃、気づいたの?」

「うん」

と、スギは照れ笑いを浮かべてから、

「みんながお日様に近づこうとしていることには、
 気づいていたのにね」

と言ったあと、スギとイナホは、ハハハ、と笑いました。

笑っているスギに、優しい風があたりました。

遅れて、イナホにも風があたり、ゆらゆらと体を揺らしました。

「心地イイ風ねぇ~」

イナホは体を揺らしながら気持ちよさそうに言いました。

「そうだね」

スギも気持ちよさそうな表情をしました。

その後もしばらく、スギとイナホの間を、
静かな風が優しく通りすぎていきました。


その日の夜。

昼間の優しかった風が一転、様変わりしてしまいました。

ひょう変した風が、ものすごい勢いで、
スギとイナホにあたり続けました。

ビュュュュュューーー! 

スギは、全身に風を浴びて、必死にこらえて立っています。

体が大きいので、体全体で、強風を受け止めるような状態です。

イナホは、体が小さく、柔らかいので、
風まかせに体を、ゆらゆらとゆらして、
なんとかしのいでいました。

「うー、すごい風! 今にも倒れそうだ~」

スギの葉っぱは、風にあおられ、
今にもチギレそうなくらい細かく振動しています。

「がんばってスギくん!」

イナホは体を揺らしながら、
強風に立ち向かっているスギを応援しました。

「ありがとう、がんばる!」

スギは歯を食いしばって風に立ち向かいました。

ビュュュュュューーー!

風の勢いはおとろえず、どんどんスギとイナホに当たります。

「うーっ、くるしぃ、倒れそうだぁ」

「しっかり! 大丈夫よ、あなたならがんばれる!」

イナホは強風にたえているスギになにもしてあげることができず、
歯痒い思いで、ただただ応援するしかありませんでした。

「うん、がんばる、でも……、辛い」

スギの葉っぱたちが、強風にあおられて激しく振られ、
何本かは風に乗って飛んでいきました。

「あなたは強いは、強風になんて負けない!」

イナホは体を風でゆらしながらも、スギへ声をかけ続けました。

やがてスギは、苦しくなって声が出せなくなりました。

「がんばってスギくん、大丈夫、あなたは強い、
 あなたならたえきれる!」

イナホは、強風に激しく体をゆさぶられても、
ずっとスギをはげまし続けました。

その時、

“バキバキバキバキ!!!”

というすごい音を発しながら、スギの横に立っていた木が折れて
風に飛ばされてしまいました。

スギは無言のまま必死に強風を受け続け、たえました。

「スギくん、がんばれ!」

イナホは必死に声をかけました。

「がんばって、また、一緒にお日様の光を、のんびり浴びましょう!」

「う……、うん! ボク、がんばるよ!」

苦しくて、上手く話せないながらも、スギはなんとか答えました。

「がんばれー!」

イナホも力を振り絞って応援し続けました。

この後も、風はとどまることを知らず、スギとイナホの間を、
物凄い速さで激しくふき続けました。

ビュュュュュューーー!


夜が明けて。

夜の強風がウソのように、静かな空気に包まれた朝がやって来ました。

東の空には、穏やかな表情のお日様が顔を出しました。

真っ白な光たくさんだして、辺りを優しく照らしています。

イナホは心地いい、お日様の光を浴びて、ホッと息をつきました。

そして、お日様の光を気持ちよさそうに浴びているスギを見あげました。

「スギくん、お日様、気持ちイイね」

「うん、気持ちイイ」

と、スギは言ってから、

「イナホちゃんのおかげだね、
 イナホちゃんがずっと応援してくれたから、
 ボクがんばれたよ」

周りの背の高いスギの木は、何本も倒れていました。

「ううん、私なんかより、スギくんが、がんばっただけだよ」

「ううん、イナホちゃんのおかげだよ」

スギがそう言って笑うと、イナホも笑顔で返しました。

その後、ちょっと小さなスギと、もっと小さなイナホは、
幸せを噛みしめながら、のんびりとお日様の光を浴びていました。

スギとイナホの間を、お日様の光をたっぷりと浴びた
ポカポカとした空気が、優しく包み込むように流れていきました。


おしまい。



今回のもとのお話はコチラ

福娘童話集『 アシとオリーブの木 』
http://hukumusume.com/douwa/pc/aesop/01/25.htm



━━━ お話はここまで ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



☆ちょこっとHappy♪☆


もうだめだ―、と思ったとき、
がんばって! と声をかけられると、
けっこうがんばれちゃいますよね。

しかもそれが、好きな人ならよけいにがんばれちゃいます。

今回のお話でも、他のスギの木は倒れているのに、
応援され続けたスギは助かることができました。

言葉って、本当に力があります。

力がありすぎるから、自分で発した言葉にも影響されます。

できる! と自分で声を発したら、不思議とできてしまう。

高額納税一位の斎藤一人さんもよく言ってますね、

「ツイてる」

って言うだけで、ツイてることが雪崩のように起きる。

ただ、言うだけいいんですから、簡単です!

簡単だから、すぐできる。

まさにやったもん勝ちです!

そして、是非、自分に言うだけでなく、
他の人にもいい言葉をかけてあげてください。

がんばれ! って人に言ったら、自分もがんばれる。

できる! って人に言ったら、自分もできるようになる。

みんながそれを実行できたら、世の中はもっと

Happy♪

になるハズです。


今日のHappy♪ポイント
『 いい言葉をどんどん言っちゃおう! 』


ご意見ご感想、お待ちしています(^0^)/


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